東京湾への油流出と海洋への油流出による悪影響について

東京湾で油流出が発生

 

東京湾で油流出が発生しました。

2023年3月17日の午前8時頃、東京湾の有明付近に油が浮いていると通報があり消防庁や海上保安庁がその対応や調査を行っているそうです。

東京消防庁によると油は幅2キロメートル長さ2キロメートルという広範囲に広がりましたが、海上保安庁の対応によってこれ以上は広がらない見込みとのことです。

周辺の船舶に異常が発生したとの情報はなく、現在油流出の原因を調査中とのことです。

 

東京湾 油流出

 

 

海洋へ油が流出した際の悪影響について

 

海洋へ油流出が起こると、どのような悪影響が考えられるのでしょうか。

今回の東京湾の件では、現在のところ原因は不明ですが油が流出し2キロメートル四方程度広がってしまっています。

東京湾等の海洋へ油流出が起きるとなぜいけないのか、油流出が起きるとどのような悪影響があるのか、ご存知でしょうか。

ここでは海洋への油流出のリスクや悪影響について簡単に紹介していきたいと思います。

 

海やその周辺の生物への影響

 

油流出が起きた際にまず被害が生じるのが海面付近の生物や、海面付近で餌を食べる生物です。

流出した油は海面を漂いますが、海面付近の生物や海面付近で餌を食べる生物は、その油が体表面についてしまったり体内に摂取してしまう危険が生じます。

その影響で運動機能や健康機能に大きな悪影響が生じ、弱ってしまったり最悪の場合死に至るケースもあります。

油流出の影響は海面付近の生物への影響だけではありません。

流出した油が海面を漂うことにより、海洋の食物連鎖を支えている植物プランクトンが光合成を行えなくなり、生態系が崩れてしまう可能性もあります。

一度崩れた生態系は油を回収したからといってすぐ修復できるというものではなく、修復するには長い年月を要します。

東京湾での油流出では迅速な対応が行われているとみられますが、海洋への油流出が発生したら迅速な対応が求められます。

 

東京湾 油流出 生物への影響

 

 

産業への影響

 

海洋への油流出が起きてしまった場合、海の生物だけでなくその周辺で生活している人々にも悪影響を及ぼします。

まず挙げられるのがその周辺で行われる漁業への影響です。

東京湾の油流出が確認された地点では漁業は行われていないと思われますが、漁業を行っている地域の場合は大きな悪影響があります。

油が海面にある場合魚がその周辺から離れてしまいますし、魚が獲れたとしても油が付着している場合には売り物にならないため漁業自体ができなくなってしまうこともあります。

また周辺の観光業への悪影響も考えられます。

今回の東京湾の場合は異なりますが、油流出した場所が遊泳できるビーチであった場合はまずそこは泳ぐことができなくなってしまい人が減ってしまいます。

海辺のレジャースポットの場合でも、油の独特な悪臭が漂うだけでも嫌悪され来客が減るといった事態が起きるかもしれません。

東京湾の油流出が起きた近辺でも、ビッグサイト、お台場、葛西臨海公園、東京ディズニーリゾートといった有名なレジャースポットが多数あります。

万が一東京湾への油流出の対応が遅れて油がより拡散していた場合、これらの施設にも大きな影響が起きていたかもしれません。

 

東京湾 油流出 産業への影響

 

 

東京湾などの海洋への油流出した際の対策や油の回収方法

 

東京湾などの海洋へ油流出が発生した場合、どのように油を回収したら良いのでしょうか。

陸上へ油流出が起きた際にはバイオフューチャーが普段行っているようにバイオによる浄化(バイオレメディエーション)や掘削除去という浄化方法があります。

ですが、今回の東京湾のように、海上の場合は陸上と比べ浄化が難しいとされています。

対応が難しいとされていますが、放置していると波に揺られながらどんどんと流出した油が拡散していってしまうため、迅速な対応が求められます。

一般的な対応方法としてはまずはそれ以上拡散しないように、オイルフェンス等で油を囲い、その後オイルマット等で物理的に吸着回収するという方法です。

しかしオイルマットで回収できる範囲や量にも限界がある為、広範囲或いは大量に油流出が起きた場合には油中和剤(界面活性剤)を使用することもあります。

油中和剤は流出した油を目に見えなくなる程細かくし、微生物による分解をしやすい状態にすることができます。

しかし油中和剤は目に見えない程細かくするだけであって油を無くすわけではない点や、油中和剤自体の成分が自然に良くない成分である可能性がある、という点には注意しなければなりません。

海洋で流出した油が沿岸部に流れ着いた場合には、バイオフューチャーのオイルゲーターが活躍します。

オイルゲーターは油を瞬時に吸着し油膜や油臭を抑え、吸着した油を再溶出させずにバイオの力によって分解します。

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今回は東京湾を例に挙げ海洋への油流出による悪影響や対処方法についてご紹介してきました。

ご紹介したように海洋への油流出には様々な悪影響・リスクがあるため、被害を最小限に抑えるためには迅速な対応が求められます。

日頃から万が一の油流出が起きた際の対処方法を共有したり対策資材を用意する等、事故に備えておくことが重要です。

 

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