工場の排水処理の方法~食品工場ですぐにできる汚水処理の仕方をご紹介!バイオで解決!~
工場の排水処理の方法を解説!
工場の排水処理の方法をご紹介する前に、そもそも工場排水とはどのよな影響を与えるのでしょうか。
工場から排出される汚水のことを工場排水と言いますが、この汚水には多くの場合製造や洗浄の過程で使われる有害物質が含まれています。
工場排水の有害物質をそのまま下水道や川や海へ流してしまうと環境や人を含めた生物への悪影響があるため、工場排水を適切に処理し環境や生物への悪影響が少ない状態にしなければなりません。
この記事では環境や生物を守り持続可能にするための、バイオを用いた工場排水の処理方法について紹介していきたいと思います。
適切な工場の排水処理はなぜ重要?環境にどれほど影響を及ぼすのか
適切な工場の排水処理はその方法が重要となります。
産業革命の時代に初めての工場が生まれ、今日では様々な工場が世界中で稼働して日々様々なモノを製造しています。
日本では19年代後半に初めて発生した公害である足尾銅山鉱毒事件を始め、高度経済成長期の1950年代頃から川や池や海などの水域で汚染が目立ち始めました。
やがて適切な方法で処理されなかった排水の汚染により、水俣病やイタイイタイ病といった工場排水が原因となる公害が発生するようになります。
それを受け日本では1970年に水質汚濁防止法が定められ、工場排水の処理が義務付けられ工場排水による環境汚染は改善されていきました。
環境や生物を工場排水による公害や汚染から守るこの水質汚濁防止法では、工場等から出る汚染物質の種類毎に排水基準を設定し、適切な処理方法によってこの基準を守らなければなりません。
この基準を守らないと罰則が課されたり、営業の停止や許可の取り消し等の措置が取られる可能性もあるため、適切な方法で工場の排水処理は必ずしっかりと行わなければなりません。
なお、食品工場の排水処理につきましては次のコラムでも解説していますので、あわせてご覧ください。
工場排水の処理方法の種類
工場排水の処理方法は様々な種類があり、工場の種類・排水の性質・自治体による規制等を基に適切な処理方法を選びます。
ここでは主要な工場排水の処理方法を紹介していきたいと思います。
工場排水の処理方法①物理処理を行う方法
工場排水の物理処理は、ろ過、蒸留、吸着といったように排水の汚染物質を物理的に除去する方法です。
物理処理は排水処理の工程がシンプルな方法で、高度な技術や複雑な装置を必要としないためオペレーションを比較的容易に行うことができます。
またメンテナンスも比較的簡単で運転コストも抑えることができる場合もあります。
物理処理は固形や浮遊物の処理に効果的である一方、排水に溶け込んだ溶解物や化学的な汚染物質の除去に対しては効果を発揮しにくいというデメリットがあります。
工場排水の処理方法②化学処理を行う方法
工場排水の化学処理は、化学薬品を用いた酸化や還元や中和といった化学反応を利用して工場排水に含まれる汚染物質を取り除く方法です。
化学処理は化学薬品を使用することで、工場排水の様々な種類の汚染物質に対して効果を発揮することができます。
またこの方法は、化学反応を利用するため比較的短い時間で排水の汚染物質を除去することができます。
一方で化学処理によって発生する残渣や副産物は、環境への悪影響がある可能性があるため適切な処理方法を行わなければなりません。
そのため排水処理に加え、この残渣や副産物の適切な処理のコストや手間がかかってしまうというデメリットがあります。
工場排水の処理方法③生物処理を行う方法
工場排水の生物処理は、微生物を活用し汚染物質を除去する方法です。
生物処理は主に、BODやCODが高くなる原因となる有機物、油脂、窒素化合物といった汚染物質を分解する際に活躍します。
生物処理は自然界に存在する微生物を活用するため環境や生物への負荷がとても小さく、また上記で挙げたような対象となる汚染物質に対しては効果的に浄化を行うことが可能な処理方法です。
一方で微生物が汚染物質を分解するのにはある程度の時間が必要という点や、㏗が極端な場合や汚染濃度が高い場合等、微生物にとって高負荷で生存できない状況の場合は適さないといったデメリットもあります。
工場排水の生物処理で活躍するバイオフューチャーの製品液体バイオ製剤の使用方法
工場排水の処理で活躍するバイオフューチャーの液体バイオを紹介します。
バイオフューチャーの液体バイオは、食品工場や製造工場といった用途に合わせた排水処理用の微生物製剤を複数取り扱っています。
また、COD・BOD・SSの低減、ノルヘキ・リンの低減、底汚泥の分解、悪臭の低減といった効果を発揮します。
使用方法は簡単で原水槽や調整槽(なるべく上流)に、排水の汚染状況や浄化目標によりますが1日の流入量の50ppm程度(1トンの流入量に対して50ml程度)を毎日投入するだけです。
曝気(エアレーション)の設備があるとより効果を発揮しやすくなり、基本的には既存の排水処理設備の微生物と共存共栄し悪影響は与えません。
上記で説明したように微生物による汚染物質の分解は時間がかかるため、工場排水へ効果がしっかりと出るには2週間~1,2か月程度かかります。
また方法として、立ち上げ期間は液体バイオ製剤を多めに使用することで、工場排水により効果を発揮しやすくなります。
液体バイオの工場排水処理事例
液体バイオの工場排水処理方法を紹介しましたが、バイオフューチャーでは工場排水の処理や効果検証を行った事例があります。
ここでは、液体バイオの工場排水処理の事例・実績をご紹介したいと思います。
大豆を原料とした食品工場排水の事例と処理方法
この食品工場では大豆を原料とした食品排水のCODの数値に悩んでおり、バイオフューチャーの液体バイオを使用し解決したいとご連絡がありました。
そこで排水処理テスト装置を設置し原水と液体バイオFMを投入し経時変化を観察しました。
その結果が以下の表で、開始時は1500(mg/L)あったCODの数値が、10日で290(mg/L)まで減少しCOD除去率は80%となりました。
開始時4.2だった㏗も5日目には8.4まで上昇しました。
㏗ | COD (mg/L) | COD除去率 | |
---|---|---|---|
スタート時 | 4.2 | 1500 | |
1日 | 4.5 | 1200 | 20 |
2日 | 6.9 | 1000 | 33 |
3日 | 7.5 | 920 | 39 |
4日 | 8.1 | 750 | 50 |
5日 | 8.4 | 650 | 57 |
7日 | 8.4 | 440 | 70 |
8日 | 8.4 | 350 | 76 |
10日 | 8.4 | 290 | 80 |
印刷工場の染色排水の事例と処理方法
この工場では日量30トンの染色排水を加圧浮上で処理しており、月に24㎥の汚泥が搬出されその処理費だけで約140万円かかっていました。
そこでバイオフューチャーの液体バイオを使用することで染色排水の汚泥量を減らし、コストの削減をしたいとの要望がありました。
バイオフューチャーでは、毎日600mlの液体バイオFMを第一曝気槽に投入することで、投入後は汚泥の量が半減しました。
汚泥の量が半減したことにより汚泥の処理費も半分の70万円に、また汚泥量が減ったことで凝集剤等の使用薬剤も1/3になり、大きなコストダウンとなりました。
工場排水の処理で活躍するバイオ製剤のお問い合わせはバイオフューチャーへ
工場排水の処理方法や工場排水を適切に処理することの重要性について本記事ではご紹介しました。
工場排水の処理でCOD・BOD・SS、ノルヘキ・リン、底汚泥、悪臭でお悩みの方、生物処理を検討している方はぜひバイオフューチャーへご相談ください。
バイオフューチャーの液体バイオの使用方法は、投入するだけで簡単に排水処理を可能とします。
環境の負荷も優しく、COD・BOD・SSの数値が高くなる原因となる有機物や、汚染物質のノルヘキやリン、他にも底汚泥や悪臭の問題を解決することができます。
工場排水の処理方法としてバイオフューチャーの液体バイオを購入したい方・相談したい方はバイオフューチャーへご連絡ください。トライアル販売等のご相談も承ります。