土壌浄化工事はどんな工事?工事の種類や浄化事例をご紹介
土壌浄化工事の方法と種類について
土壌浄化工事にはさまざまな方法や種類があり、どの方法が最適かは汚染の状況により異なります。
土壌汚染が進行すると、有害物質が土壌や地下水、空気を汚染し、周辺環境や人々の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、早急な土壌浄化工事が必要です。
土壌浄化工事には、大きく分けて3つの方法があり、汚染物質の種類や濃度、広がり具合、予算、周辺の状況などの要素に応じて選択されます。
- ・掘削除去
- ・オンサイト浄化
- ・原位置浄化
まずは、これらの方法がどのようなものか、またメリット・デメリットについてご説明しましょう。
掘削除去
掘削除去は、汚染された土壌を物理的に掘り出して、その場から取り除く方法です。汚染土壌は廃棄物処理施設に運ばれ、掘削後には新しい安全な土壌が埋め戻されます。
掘削除去のメリットは、汚染物質に関係なく、迅速かつ確実に汚染土壌を除去できる点です。また、比較的短時間での対応が可能です。
一方、デメリットとしては、費用が高額であること、特に、土地の状況によっては割高になる可能性が挙げられます。さらに、土壌の掘削や運搬が環境に負荷をかけるため、環境への影響が大きい点も懸念されます。
オンサイト浄化
オンサイト浄化は、汚染土壌を現場で掘削し、微生物や薬剤を用いて汚染物質を分解・除去し、無害化させた土壌を再び元の場所に埋め戻す方法です。
オンサイト浄化のメリットは、掘削除去よりも費用を抑えられる点です。しかし、浄化可能な汚染物質の種類に制限があり、現地での処理に広い敷地が必要です。また、土壌汚染した土地が大規模でないと、費用対効果が低くなることがデメリットとして挙げられます。
さらに、オンサイト浄化を実施するためには、特定の条件が整っている必要があり、条件が合わない場合は実施が難しいため、まずは条件面を確認することが重要です。
原位置浄化
原位置浄化は、汚染土壌を掘り起こさず、現場で直接浄化を行う方法です。微生物や薬剤を利用し、集水井戸を設置して揚水するなどして、土壌中の有害物質を分解・無害化します。
原位置浄化のメリットは、環境への負荷が小さく、掘削除去やオンサイト浄化などのように掘削を伴う浄化方法と比べて費用が抑えられる点です。 しかし、浄化できる汚染物質の種類が限られていることや、浄化に時間がかかることがデメリットとして挙げられます。特に、広範囲にわたる汚染には効果が薄くなる場合があり、浄化には長期間を要することが多いです。
バイオフューチャーでは、オンサイト浄化、原位置浄化、もしくはこの2つを組み合わせることによって土壌浄化工事を行っています。
土壌浄化工事の流れ
土壌浄化工事の流れを理解することで、工事の全体像が把握しやすくなります。
バイオフューチャーでは、土壌汚染調査から浄化作業、最終的な報告書作成まで、一貫したサポートをご提供しています(土壌汚染調査は協力会社に委託)。
以下は、バイオフューチャーの土壌浄化工事の一般的な流れです。
1. 土壌汚染調査
汚染物質の種類、範囲、深さを調査し、汚染の詳細を特定します。
2. 浄化方法の決定と計画立案
調査結果をもとに、お客様と協議し、最適な浄化方法や目標を決定。浄化計画を立案します。
3. 機材の設置
浄化に必要な機材(集水井戸やバイオ製剤注入管)を現地に設置します。
4. 浄化作業
計画に基づき、月1~2回の頻度で浄化作業を実施します。
5. 浄化完了
汚染物質の数値が目標値に到達した時点で、浄化作業が完了します。
6. 浄化報告書の作成
最終的に、作業内容や効果、成果をまとめた「浄化報告書」をお客様にご提供します。
このように、バイオフューチャーは土壌浄化工事を一貫してサポートし、確実な浄化を目指します。
バイオフューチャーの土壌浄化工事「バイオレメディエーション」の特徴
バイオフューチャーの土壌浄化工事では、バイオレメディエーション技術を活用しています。
バイオレメディエーションとは、微生物(バイオ)の力を利用して土壌中の有害物質を分解し、無害化する浄化方法です。
バイオレメディエーションの最大の特徴は、環境への影響が少なく、自然な方法で土壌を浄化できる点です。化学薬品に頼らず、微生物の働きを活かして土壌汚染を解消するため、持続可能な土壌浄化工事として注目されています。
ここからは、バイオレメディエーションの特徴をさらに詳しくご説明します。
バイオ(微生物)の作用で有害物質を分解
バイオレメディエーションの特徴は、微生物の働きを利用して有害物質を分解することです。
バイオフューチャーの土壌浄化工事では、汚染物質に効果的なバイオ製剤を使用し、微生物の力で有害物質を分解します。これにより、土壌に残る有害物質を無害化し、自然環境に与える影響を最小限に抑えることができます。
対応可能な汚染物質には、テトラクロロエチレンやトリクロロエチレンなどの塩素系有機化合物、ガソリンや軽油、ベンゼンなどの鉱物油由来の石油性炭化水素、さらには食品加工場から発生する有機物汚れなどがあります。これらの汚染物質に対して、バイオレメディエーションは多くの現場で効果を発揮しています。
実際に、クリーニング跡地やガソリンスタンド跡地などで発生した土壌汚染を、バイオレメディエーションによって浄化した実績があります(後ほど事例をご紹介します)。
生物や環境に害の無い安心・安全のバイオ製剤で浄化
バイオフューチャーが使用するバイオ製剤は、すべて生物や環境に害を与えない安全なものです。
これらのバイオ製剤は、自然界の微生物を活用して、土壌中の有害物質を効果的に分解します。
バイオレメディエーションは、ほかの土壌浄化工事と比べて環境への負荷が少なく、土壌や水源を守りながら浄化を行える点が大きな特徴です。化学薬品を使わないため、土壌や周辺環境に優しく、生態系にも悪影響を与えることなく、長期的に効果を期待できます。
地下水汚染の浄化にも対応可能!
汚染物質が土壌へ流出してしまうと、有害物質が地下水に浸透し、地下水汚染を引き起こすことがあります。地下水汚染は汚染拡散のリスクが高く、飲料水源や周辺環境に深刻な影響を与える可能性があります。
しかし、バイオフューチャーの土壌浄化工事では、土壌汚染と併発しやすい地下水汚染の浄化にも対応しています。
微生物を活用したバイオレメディエーションは、地下水に浸透した汚染物質を効果的に分解することができるため、地下水の安全性を回復し、汚染の拡大を防ぐことができます。これにより、土壌と地下水の両方を守り、持続可能な環境保護を実現します。
実績多数の土壌浄化工事事例をご紹介
実績が多数あるバイオフューチャーでは、さまざまな土壌浄化工事を行っています。
以下はその一部の事例です。
【事例1】
場所 | 埼玉県大宮市 自動車解体工場跡地 |
汚染要因 | 自動車の廃油(ガソリン、オイル等)による土壌汚染 |
処理方法 | オイルゲーターの撹拌、液体バイオ製剤HCの散布と注入 |
【事例2】
場所 | 兵庫県加東市 ガソリンスタンド |
汚染要因 | 地下タンクからの油漏洩(ガソリン等) |
処理方法 | オイルゲーターの撹拌、液体バイオ製剤HCの散布 |
これらの事例をはじめ、クリーニング工場跡地での土壌浄化や池の水質浄化など、幅広い分野で対応実績があります。バイオレメディエーションの技術を活用し、環境への負荷を抑えた浄化工事を自信を持って提供しています。
土壌浄化工事のご相談はバイオフューチャーまで!
土壌浄化工事のことでお困りでしたら、バイオフューチャーまでご相談ください。
今回のコラムでは、土壌浄化工事の方法や種類、土壌汚染対策の流れ、バイオフューチャーの土壌浄化工事の特徴についてご紹介しました。
バイオフューチャーは微生物の力を活用したバイオレメディエーション技術を提供する土壌汚染対策業者で、土壌汚染の浄化に関する豊富な実績があります。バイオレメディエーションは、生物や環境への負荷が少なく、環境保全への関心が高まるなかで昨今注目されています。
土壌浄化工事を行う場合、まずは信頼できる業者選びが重要です。バイオフューチャーは、土壌浄化からモニタリング、行政への報告まで一貫して対応しており、現場の状況に合わせた最適なご提案を行いますので、どうぞ安心してお任せください。
土壌浄化工事に関するご質問などは、下記のお問い合わせ先よりお気軽にご連絡ください。