土壌汚染改良工事について徹底解説!全体の流れや費用、工事の種類まで紹介
土壌汚染改良工事について
土壌汚染改良工事について、バイオの専門業者であるバイオフューチャーが解説します。
土壌汚染改良工事は、有害物質に汚染された土壌を安全な状態に再生させるための重要な措置です。土壌が汚染されたまま放置すると、周囲の環境や人々の健康に深刻な影響を及ぼす可能性がありますので、適切な対策が求められます。
土壌汚染対策法では、特定の薬品や化学物質が使用された土地において土壌汚染の可能性がある場合、健康被害を防ぐために、土地の所有者に対して土壌汚染調査と必要に応じた土壌汚染改良工事を義務付けています。
また、土壌汚染対策法の対象外であっても、不動産売買や安全性の確認など将来的なリスクを避けるために、自主的に土壌汚染調査や土壌汚染改良工事を実施するケースも増えています。
そこで、多くの人が気になるのは、土壌汚染改良工事の具体的な方法や費用のことではないでしょうか。
このコラムでは、土壌汚染改良工事の具体的な方法や費用について、詳しく解説します。土壌汚染改良工事をご検討中の人や関心のある人は、ぜひご参考ください。
調査から土壌汚染改良工事・対策までの流れ
土壌汚染調査から土壌汚染改良工事・対策までの流れをご説明します。
土壌汚染の可能性がある場合、国の指定調査機関が土壌汚染の地歴調査、土壌表層調査(ガス調査)、ボーリング調査を実施し、土壌汚染の濃度や広さ、深度を確認します。
調査方法については、以下のコラムで詳しくご紹介していますので、ご参考ください。
土壌汚染の改良費用の目安はいくら?土壌汚染の調査や浄化にかかる費用をご紹介します
調査結果は土地の所有者等を通じて都道府県知事に報告され、健康被害のリスクの観点から「土壌溶出量基準」と「土壌含有量基準」で評価されます。
土壌溶出量基準は、有害物質が土壌から地下水に溶け出し、その地下水を口にするリスクを示します。一方、土壌含有量基準は、土壌を直接摂取して有害物質が体内に取り込まれるリスクを示します。
土壌汚染が基準を超え、健康被害のおそれがある場合は「要措置区域」に、そうでない場合などは「形質変更時要届出区域」に指定されます。
要措置区域に指定されると土壌汚染改良工事(対策)が必要となり、有害物質の除去や処理などを実施します。土壌汚染改良工事の完了が確認された後、区域指定は解除されます。
土壌汚染改良工事の種類(管理型・浄化型)
土壌汚染改良工事の種類について、詳しくご説明します。
前述のとおり、土壌汚染が確認され「要措置区域」に指定された場合は、土壌汚染改良工事が必要になりますが、対策には大きく分けて「管理型」と「浄化型」の2種類があります。
管理型は汚染された土壌をそのまま封じ込める方法で、土壌汚染改良工事後も継続的な管理が求められます。 これに対し、浄化型は有害物質を取り除く方法で、土壌そのものを直接浄化します。
ここからは、土壌汚染改良工事(管理型・浄化型)の方法について詳しくご説明しますので、最適な方法を選択できるように特徴を理解しましょう。
土壌汚染改良工事「管理型」
管理型の土壌汚染改良工事は、有害物質を除去せず、外部に出さないように管理する方法です。
- ・封じ込め
封じ込めは、汚染土壌や地下水を遮水壁やコンクリートなどで囲み、外部への有害物質の流出を防ぐ方法です。
メリットは、土壌の掘削や搬出が不要なため費用が抑えられ、工期が比較的短い点です。一方、デメリットとして、土壌汚染改良工事後も長期的な管理が必要であり、コンクリートなどが劣化することで追加工事が発生する可能性があります。
- ・盛り土・舗装
盛り土・舗装は、汚染土壌の上に盛り土や舗装を施し、土壌への直接的な接触を防ぐ方法です。
費用を安く抑えられ、工期も短い点がメリットですが、盛り土や舗装が老朽化すると、汚染土壌が再び露出するリスクがある点や、汚染の程度の確認が難しい点がデメリットといえます。
- ・不溶化
不溶化は、汚染土壌に薬剤を添加し、混合・撹拌して有害物質を水に溶け出さない形に変える方法です。
メリットは工期が短く、有害物質の移動を抑制できる点ですが、デメリットとして、薬剤の種類や量、処理方法によっては環境に新たなリスクが生じたり費用が高くなる可能性があります。
土壌汚染改良工事「浄化型」
浄化型の土壌汚染改良工事は、汚染を除去し、土壌中の有害物質の濃度を規定された基準まで下げる方法です。
- ・掘削除去
掘削除去は、汚染土壌を掘り出して移動させ、新しい土壌と入れ替える方法です。
メリットは、確実に汚染土壌を除去でき、工期が比較的短い点です。一方、デメリットとしては、費用が高額で、環境に対する負荷が大きい点が挙げられます。
- ・オンサイト浄化
オンサイト浄化は、掘削した汚染土壌をその場で薬剤などを用いて浄化し、無害化した後、再び元の位置に戻す方法です。
掘削除去よりも費用を抑えられる点がメリットですが、有害物質の種類や土地の広さなどの条件が整わないと工事が難しく、大規模でない土地では費用対効果が悪いというデメリットがあります。
- ・原位置浄化
原位置浄化は、掘削せずに、汚染土壌にバイオ(微生物)や薬剤等を注入して浄化する方法です。
掘削を伴わないため費用が抑えられ、環境への負荷も最も小さい点がメリットです。一方、浄化の完了までに長期間かかる点がデメリットとして挙げられます。
当社バイオフューチャーでは、オンサイト処理、原位置浄化、またはその両方を組み合わせて土壌の浄化を実施しています。
調査から土壌汚染改良工事(対策)までの費用はどのくらい?価格の相場
調査から土壌汚染改良工事(対策)までの費用は、多くの人が気になるところだと思います。
土壌汚染の調査費用や工事費用をできるだけ安く抑えたいと考えるのは当然ですが、価格だけで判断するのは避けましょう。候補となる複数の工事方法について見積もりを取り、それぞれの特徴がご自身の要望と合致しているかを慎重に検討することが重要です。
ここでは、土壌汚染調査や土壌汚染改良工事の費用の相場、そしてその費用を誰が負担するのかについてご説明します。
土壌汚染の調査費用(目安)
土壌汚染調査の費用は、調査の範囲や深度、汚染の種類、調査方法などによって大きく変動しますが、一般的には数十万円から数百万円程度が目安となります。
各調査の費用(目安)は以下のとおりです。
- ・地歴調査:10万~30万円程度
必要書類の取得費用に加えて、調査に要する時間や手間がかかる分だけ費用が高くなります。
- ・土壌表層調査(ガス調査):20万~60万円程度(900㎡あたり)
特定有害物質の使用履歴やコンクリート・アスファルトの被覆、調査地点の数などによって金額が変わります。
- ・ボーリング調査:20万~50万円程度(1地点あたり)
ボーリング調査の数やコンクリート・アスファルトの被覆、どのくらい深く掘るかなどによって費用の目安の幅は大きいため、具体的な要件が固まってから見積もりを取ることになります。
調査費用は決して安くありませんが、ここでの調査が不十分だと後々追加調査が発生し、余計に費用がかさむ可能性がありますので注意しましょう。
土壌汚染改良工事の費用(目安)
続いて、土壌汚染改良工事の費用についてご説明します。
土壌汚染改良工事の費用は、有害物質の種類や土地の形状、予算や工期などによって選択する工事方法が異なりますので、以下に示す金額はあくまで目安としてご参考ください。
一般的に、管理型の費用は浄化型よりも安く抑えられます。管理型では土壌の掘削や処理が不要で、工事の工程も少ないからです。ただし、管理型は土壌汚染改良工事後の管理が必須であり、そのため継続的に費用がかかります。
一方、浄化型の費用については、掘削除去が最も高額になります。原位置浄化は、掘削除去やオンサイト浄化のように掘削作業を伴わないため比較的費用を抑えられますが、条件によってはオンサイト浄化より費用が高くなる場合があります。
以下に、土壌汚染改良工事の費用(目安)をご紹介します。
管理型 | 封じ込め、盛り土・舗装、不溶化 | 1万~2万円程度(1㎥あたり) |
浄化型 | 掘削除去 | 【土工事】 1万円程度(1㎥あたり) 【運搬処分】 5万~10万円程度(1㎥あたり) |
オンサイト浄化 | 1.5万~2.5万円程度(1㎥あたり) | |
原位置浄化(バイオメディエーションの場合) | 1.5万円~5万円程度(1㎥あたり) |
土壌汚染の調査・工事(対策)費用を負担する人について
「土壌汚染調査や土壌汚染改良工事にかかった費用は誰が負担するの?」と疑問に思われることでしょう。
基本的に、土壌汚染調査や土壌汚染改良工事にかかった費用は、その土地の所有者が負担します。ただし、汚染を引き起こした原因が特定できる場合は、その原因を作った人に対して費用を請求することができます。
不動産売買において自主調査を行う場合の費用負担については、土地の所有者と購入者の間で話し合いを行います。ただし、責任の所在について意見が対立する場合には、第三者による調停が必要になる可能性もあります。
また、汚染した土地の所有者(事業者)が倒産していたケースや、汚染原因者が誰なのか特定できないケースもあるかもしれません。費用負担について問題が生じた場合は、弁護士などの専門家に早めに相談しましょう。
バイオフューチャーの土壌汚染改良工事について
バイオフューチャーの土壌汚染改良工事について、詳しくご紹介します。
当社バイオフューチャーは、バイオ(微生物)の力を利用した浄化方法「バイオレメディエーション」を専門的に行っている土壌汚染対策業者です。
バイオレメディエーションとは「生物を利用して環境を修復する技術」のことで、特定の微生物が有害物質を分解し、土壌や水質を浄化する方法です。バイオフューチャーでは安全性が高く、環境に優しい方法で確実に浄化を行っています。
近年、環境保護が重要視されるなか、土壌汚染改良工事でも低負荷で持続可能な方法が求められています。そのため、バイオレメディエーションのように地球本来の浄化能力を活用した方法を検討する人が増えています。
ここからはバイオフューチャーの特徴についてご紹介します。
浄化から行政の報告までしっかりとサポート!
土壌汚染改良工事が必要な場合、どこから着手すれば良いか迷われることもあるでしょう。
そのようなときは、ぜひバイオフューチャーにご相談ください。当社では、浄化計画の立案から浄化作業、モニタリング、さらには行政への報告まで、一貫して対応しますので、安心してお任せいただけます。
バイオフューチャーは土壌汚染の浄化作業を専門としていますが、土壌汚染調査が必要な場合は、信頼できる調査会社やボーリング会社への依頼をご提案させていただきます。
お客様のニーズに合わせたサポートをご提供していますので、土壌汚染についてのご質問やご相談がありましたら、どうぞお気軽にバイオフューチャーまでご連絡ください。
専門知識が豊富なスタッフがしっかりと浄化!
バイオフューチャーには、環境や土壌汚染に関する豊富な知識と経験を持つ専門家が多数在籍しています。そのため、土壌汚染調査の結果に基づいて、お客様の状況に応じた最適な浄化方法をわかりやすくご提案し、確実に浄化作業を行うことが可能です。
さらに、浄化作業の進捗や効果を定期的にご報告し、浄化後のモニタリングもしっかり対応します。
ここでは、バイオフューチャーが実際に行ったバイオレメディエーションによる浄化事例を2つご紹介しますので、ぜひご参考ください。
【事例1】クリーニング工場の浄化事例
場所 | 宮城県 |
汚染要因 | テトラクロロエチレンなどの塩素系有機化合物による土壌汚染 |
浄化方法 | 液体バイオCL・栄養剤の投入 |
【事例2】油汚染土壌の浄化事例
場所 | 兵庫県加東市 ガソリンスタンド |
汚染要因 | 地下タンクからの油漏洩(ガソリン等) |
浄化方法 | オイルゲーターの撹拌、液体バイオ製剤HCの散布 |
バイオレメディエーションによる土壌汚染改良工事・対策は当社にご相談ください!
バイオレメディエーションによる土壌汚染改良工事は、バイオフューチャーにお任せください。
このコラムでは、土壌汚染改良工事の方法や費用、そして当社バイオフューチャーが提供する浄化対策について詳しくご紹介しました。
バイオフューチャーのバイオレメディエーションは、さまざまな土壌汚染改良工事のなかでも、自然に優しく、安全性の高い浄化方法として多くのお客様に活用いただいております。
バイオレメディエーションに関するご質問やご不明点がございましたら、お気軽に下記までご連絡ください。