クリーニング跡地の土壌汚染!調査から浄化方法まで解説します

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クリーニング跡地 土壌汚染 調査

クリーニング跡地は土壌汚染の可能性があることをご存知でしょうか?

クリーニング跡地は土壌汚染が発生している可能性があるため、条件によって廃業時に土壌汚染調査を実施する義務があります。

なぜクリーニング跡地で土壌汚染が起きている可能性があると言われているのでしょうか。

その理由はドライクリーニングで使用した薬剤にあります。ドライクリーニングで使用した薬剤に「テトラクロロエチレン」が含まれていると、土壌汚染対策法によって廃業時に土壌汚染の有無を調査する義務があります。

テトラクロロエチレンとは第一種特定有害物質に指定されている揮発性の物質で、発がん性があることが認められています。テトラクロロエチレンは水よりも比重が重く、水よりも浸透しやすいため地下水まで汚染が達し、長期にわたって残る可能性があります。

「ドライクリーニングは排水されないから、土壌汚染されていないのでは?」と思われるかもしれませんが、機械に投入するときにこぼしてしまったり、ひと昔前は規制がなかったため、廃液をそのまま外に撒いて捨ててしまっていた店舗もあったそうです。このため、クリーニング跡地では調査の結果、土壌汚染が確認された事例も数多くあります。

このような理由から、テトラクロロエチレンを含む薬剤を使用した場合、クリーニング店の廃業時に土壌汚染の調査が義務付けられているのです。

 

土壌汚染調査を自主的に行う場合もある

廃業するとき、土壌汚染調査の義務がない場合もあります。基本的に以下の場合には調査の義務はありません。

  • ・特定有害物質(テトラクロロエチレン)を使用しなかった場合
  • ・土壌汚染対策法施行前(2003年)に廃業した場合(または薬剤の使用をやめた場合)

しかし、「土壌汚染調査の義務がない」から「土壌汚染が起こっていない」とは限りません。

テトラクロロエチレンを使用していない場合も、クリーニング跡地の工事中に何らかの汚染物質が見つかると調査する必要があるため、工期が遅れるなどのトラブルの原因となります。

また、土壌汚染対策法が施行された2003年より前に廃業した場合、クリーニング跡地の調査義務はありませんが、テトラクロロエチレンを使用していれば当然土壌汚染が起こっている可能性はあります。

このような理由から、テトラクロロエチレンを使用していない場合でも、クリーニング跡地を売却する予定のある場合や、2003年より前にクリーニング工場(または店舗)があったクリーニング跡地は土壌汚染の調査を自主的に実施する場合があります。

尚、クリーニング跡地の売買における自主的な調査は、クリーニング跡地の買主・売主が、調査方法や項目、またどちらが調査するのかなどを協議して決定します。

 

土壌汚染の調査内容について

土壌汚染が起こっているかどうか、また汚染の程度を調べるために、以下の調査を実施します。

  • ●地歴調査
    土地のこれまでの利用に関する調査。
  • ●土壌ガス調査
    浅い範囲で土壌のガスを調べ、平面的な汚染の有無について調査。
  • ●ボーリング調査
    深く穴を掘り、土壌や地下水の汚染の度合いを調査。

詳しい調査内容はこちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

土壌汚染の改良費用の目安はいくら?土壌汚染の調査や浄化にかかる費用をご紹介します

土壌汚染の調査は国が指定する調査機関に依頼します。(※環境省のWebサイトに土壌汚染対策法に基づく指定調査機関が一覧で掲載されています。)

 

クリーニング跡地から有害物質を除去する方法とは【土壌汚染の浄化】

クリーニング跡地から有害物質を除去する方法をご紹介しましょう。

クリーニング跡地 土壌汚染 浄化方法

クリーニング跡地の代表的な浄化方法として、以下の4つの方法があります。

【土壌汚染の浄化(除去)方法】

  • ・掘削除去
  • ・土壌ガス吸引法
  • ・化学的酸化分解(フェントン法)
  • ・バイオレメディエーション

それぞれ浄化(除去)の方法や、メリット・デメリット、費用面で大きな違いがありますので、クリーニング跡地の土壌汚染の度合いやご要望、ご予算に適した方法を選択することをおすすめいたします。

各浄化(除去)方法の概要やメリット、デメリットについて、以下にて詳しくご紹介しましょう。

 

1.掘削除去

土壌汚染が確認された範囲の土壌を重機などで物理的に取り除く方法です。

取り除いた汚染土壌は、汚染土壌処理施設に運搬し、処理されます。掘削後は綺麗な土を埋め戻し、元の状態へ戻します。

【メリット】

  • ・短期間で除去できる
  • ・確実に除去できる
  • ・汚染の種類を選ばない

【デメリット】

  • ・費用が高額である(土地の状況によっては割高になる場合もある)
  • ・環境負荷が高い

 

2.土壌ガス吸引法

地中の空気を吸引機器(真空ポンプなど)で減圧し、テトラクロロエチレン等の有害物質を空気とともに吸引し、取り除く方法です。掘削する必要がなく、クリーニング跡地だけでなく現在稼働中であっても適用できる方法です。

【メリット】

  • ・操業中でも浄化できる
  • ・汚染濃度を短期で低下させられる

【デメリット】

  • ・長期化するケースが多い
  • ・完全に浄化することが困難
    (短期で土壌汚染の濃度を低くすることはできるが、低濃度の状態が長期で続き、浄化に時間がかかる)

 

3.化学的酸化分解(フェントン法)

薬剤(酸化剤)を使用し、汚染物質を分解・酸化させ、二酸化炭素や水など無害な物質に分解させる方法です。

【メリット】

  • ・短期間で浅い層にも深い層にも対応できる
  • ・掘削除去と比較して安価である

【デメリット】

  • ・薬品を使用するため、環境に悪影響を与える場合がある
  • ・薬剤の寿命は短いので、注入回数が増える場合がある
  • ・浸透しにくい土(粘土が高い土など)では、注入箇所を増やす必要がある

 

4.バイオレメディエーション

微生物を利用して汚染物質を分解し浄化する方法であり、自然に存在する分解能力に優れた微生物を活用して汚染を除去します。

バイオレメディエーションには2つの方法があります。ひとつは「バイオスティミュレーション」、ふたつめは「バイオオーグメンテーション」です。

バイオスティミュレーションはその土地に元々いる微生物を利用した浄化方法で、バイオオーグメンテーションは有害物質を分解する微生物を土壌汚染のエリアに添加し、分解させる方法です。

バイオスティミュレーションは土地に有害物質を分解する微生物が存在しない場合、または少ない場合は適用できません。このような場合はバイオオーグメンテーションにて浄化を行います。

【メリット】

  • ・低コストで浄化できる
  • ・生物や環境への負担が最も小さい
  • ・広範囲でも浄化できる
  • ・操業中でも対応できる

【デメリット】

  • ・浄化にかかる時間が不確定である
  • ・複数の汚染物質、高濃度の汚染には対応できない場合がある

 

バイオフューチャーはバイオの力を活かし、土壌汚染を浄化します

バイオフューチャーは土壌汚染をバイオの力で浄化する「バイオレメディエーション(バイオ工法)」を行っております。

これまでクリーニング跡地で起こった土壌汚染の浄化方法について、一般的な浄化方法を4点ご紹介しました。どの方法にも特色がありますが、その中でもバイオレメディエーションは環境に優しく、また低コストでクリーニング跡地の土壌汚染を浄化できる方法です。

当社はこのバイオによる浄化を行っており、25年以上の実績があります。クリーニング跡地をはじめ、工場や機械などから漏れた油による汚染の浄化にも対応しており、様々な土壌汚染・池や湖沼の浄化に対応しております。

使用するバイオ製剤はすべて安全性が高く生物や環境への負担が少ないよう設計されており、自然環境をいたわりながらしっかりと浄化します。

環境保全への関心が高まる現在、当社のバイオレメディエーションは多くのお客様に選ばれ、ご好評いただいております。以下にて、特徴について詳しくご紹介いたします。

 

自然環境に優しく、低コストで浄化が可能

当社のバイオレメディエーションで使用するバイオ製剤で使用する微生物はすべて、世界最大の微生物系統保存機関であるATCCで第一に属している安全な菌を使用しています。更に民間機関でも検査を行い、人や環境にとって安全と確認された微生物を使用しています。納豆菌と同等の安全性ですので、安心してお使いいただけます。

クリーニング跡地 土壌汚染 液体バイオ製剤

掘削除去など他の浄化方法と比較すると、生物や環境への負担が非常に少なく、低コストで自然環境に優しく浄化します。広域・深度の深い土壌汚染の浄化も得意としており、土壌汚染だけでなく地下水への浄化にも対応しております。浄化の進捗を確認しながら、しっかりと浄化し、基準値を下回り、本来の環境へと整えます。

浄化は全国(※)で対応しておりますので、クリーニング跡地の浄化などでお困りでしたらお気軽にご相談ください。お客様のご要望(費用など)に寄り添ったご提案をバイオのプロがいたします。(※離島は要相談)

 

クリーニング跡地の浄化事例

クリーニング跡地の浄化事例をご紹介します。

クリーニング跡地にて、土壌汚染調査によってテトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤による土壌汚染が発覚し、浄化工事をいたしました。

●検出された土壌テトラクロロエチレン(環境基準値0.01mg/L)
浄化工事前 0.0253mg/L
浄化工事後 0.0062mg/L

●浄化期間
調査期間も含み、約2ヶ月

●使用したバイオ製剤

液体バイオ製剤CL(塩素系溶剤分解用)、栄養剤

●工程
・クリーニング跡地のパークドライが設置されていた場所に、集水坑を掘削。
・水と液体バイオ製剤CLの混合水を散布(1日1回)
・混合水の一部が集水坑に戻り、汲み上げる
・混合水を再度散布

上記の工程を2週間程度繰り返し、液体バイオ製剤CLによってテトラクロロエチレンを分解し、環境基準値以下に達成しました。

クリーニング跡地の浄化に関するその他の事例はこちらでもご紹介しております。ぜひご覧ください。

東北地方某クリーニング屋跡地の浄化

 

バイオで環境に優しく浄化!クリーニング跡地の浄化は当社までご相談ください

バイオによる浄化は、生物や環境に優しく低コストでクリーニング跡地を土壌汚染を改善できる方法です。

今回はクリーニング跡地の土壌汚染について、クリーニング跡地で検出される物質や調査の義務、そして汚染されたクリーニング跡地の浄化の選択肢についてご紹介しました。

複数の選択肢がありますが、バイオレメディエーションは元々自然の中にいる微生物の汚染物質を分解する力を利用した浄化方法です。生物や環境への負担が少ないことから、環境保全への関心が高まる現在、理想的な浄化方法として注目を集めています。

当社、バイオフューチャーはクリーニング跡地のテトラクロロエチレンによる土壌汚染をはじめ、工場の油による汚染、池や湖沼などの汚染の浄化に対応可能です。廃業時の調査やクリーニング跡地の調査などで土壌汚染が検出され、浄化方法でお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

バイオフューチャーはバイオテクノロジーを通じ、汚染された環境を本来の状態に戻すお手伝いをいたします。

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